日本橋で日本伝統音楽の素晴らしさを体感

2020年1月12日(日)、バング&オルフセン日本橋にて生田流筝曲の師範であり、柳内伝統音楽院の主任教授でもある柳内麻貴氏をナビゲーターに迎えて「90rooms Awareness Japan~日本伝統音楽への扉~」と題したトーク&リスニングイベントが開催された。

日本伝統音楽というと、普段なかなか触れることの少ないものだが、昨年の元号改正と新天皇即位や歴史ブームと言われる事もあり「興味はあるけど何を聴けば良いの?」、「日本の伝統文化だから愉しめるようになりたい」という言葉も多いという。今回は、せっかくなら最高の音環境で日本伝統音楽の素晴らしさを知っていただきたいという思いから企画された。

会場も満席となりイベントは始まる。第1部は「音色を愉しむ」として筝、尺八、三味線をそれぞれ単音のみを楽曲で聴け、楽器の歴史が秘話などと共に柳井氏がわかりやすく講じてくれる。Beolab90から尺八の凄みのある音が放たれると会場は凛とした空気に包まれ、来場者からは「まるで滝に打たれたみたい」と感動の声も聞かれた。また、トークでは“時代劇で虚無僧が尺八を持っている理由”などの豆知識もあり、頷きと納得の連続となった。

第1部の後にはお酒とスイーツが振舞われ、千葉県・木戸泉酒造の珍しいワイン樽で作られた日本酒と山梨県・マグヴィスワイナリーの美しいロゼワイン、そして可愛いジャズ羊羹が用意され、来場者は正月らしいマリアージュを愉しんだ。

そして第2部では~日本伝統音楽を聴く・様々な愉しみ方~として日常での色々な聴き方を柳内氏から提案していただき「ストレス発散には津軽三味線がオススメ」と言われつつ、会場に雄々しい津軽三味線の演奏が流れると筆者も思わず「本当にその通りだ」と呟いてしまった。最後に筝曲の師範でもある柳内氏による筝の生演奏をご披露いただき、会場が清められたような感覚のなか終了となった。この「90rooms Awareness Japan~日本伝統音楽への扉~」は今後、春にも予定している。

<本日の音楽>
【第1部~筝・尺八・三味線の音色を愉しむ~】

・六段の調べ/八橋検校作曲(演奏:米川敏子)
・絃様/柳内調風作曲(演奏:柳内調風)

・鹿の遠音/作曲者不詳(演奏:田嶋直士)
・残映/柳内調風作曲(演奏:柳内調風)

・松竹梅/三つ橋匂当作曲(演奏:不明)
・津軽じょんがら節/作曲者不詳(演奏:上妻宏光)


【第2部~日本伝統音楽を聴く・様々な愉しみ方~】

・春の海/宮城道雄作曲(演奏:筝/宮城道雄 尺八/吉田晴風)
(演奏:筝/砂崎知子 尺八/藤原道山)
・いいあんべい/宮沢和史作詞・作曲(演奏・歌/宮沢和史 三味線/上妻宏光)
・Huge tree in the tsukamori Forest(塚森の大樹)/久石穣作曲 (演奏:East Winds Ensemble)
・情熱大陸/葉加瀬太郎作曲 (演奏: Bamboo Flute Orchestra)
・鼓動/吉田健一作曲 (演奏:吉田兄弟)
・風箱章 第1楽章/柳内調風作曲 (演奏:柳内調風 他)

【第3部~日本伝統音楽を訪ねる~】

・絲遊/柳内調風作曲 (演奏:柳内麻貴)

<本日のスイーツ>
ジャズとようかん ジャズ羊羹 抹茶chocolat

<本日のお酒>
・千葉県・木戸泉酒造
「Afruge(アフルージュ)2016赤ワイン樽」(日本酒)

・山梨県・マグヴィスワイナリー
「MGVs(マグヴィス)B521マスカットベリーAロゼ」(ワイン)